システム全体の走行抵抗の比較
このテストでは、ライダー、フレームセット、コックピット、ホイールシステム、タイヤを1つの動的なシステムとして、システム全体の走行抵抗(空気抵抗と転がり抵抗)を旧世代と新世代で比較。この画期的な設計手法が新世代 Propel の性能向上に大きく貢献していることを証明する結果となりました。
第4世代PROPELのテスト結果
このテストでは、ライダー、フレームセット、コックピット、ホイールシステム、タイヤを1つの動的なシステムとして、システム全体の走行抵抗(空気抵抗と転がり抵抗)を旧世代と新世代で比較。この画期的な設計手法が新世代 Propel の性能向上に大きく貢献していることを証明する結果となりました。
テストの正確性を確保するべく、フレームは新旧でMサイズを使用。両世代それぞれに最適化されたコンポーネント(コックピット、タイヤ、ホイールシステム)を装着しました。
| コンポーネント | 旧世代 PROPEL ADVANCED SL | 新世代 PROPEL ADVANCED SL |
|---|---|---|
| コックピット | Previous Contact SLR 0 (two-piece bar, 420mm straight) | New Contact SLR 0 (Integrated bar, 400/ 370mm flare) |
| タイヤ | CADEX Aero 25c | CADEX Aero 28c |
| ホイール | CADEX Ultra 50 | CADEX Max 50 |
| マネキン | Grischa 2.0 | Grischa 2.0 |
| 詳細 | Frame size M; Integrated aero cage; standard water bottle; Giant aero jersey | Frame size M; Integrated aero cage; standard water bottle; Giant aero jersey |
システム全体の抵抗を計測するために、3つの抵抗測定を実施しました。
1. リニア空気抵抗 :
2代目Grischaを用いて、時速40km/hにおけるリニア空気抵抗(=進行方向と逆に作用)を、ヨー角±20°の範囲で測定しました。
2. ホイールの回転抵抗 :
時速40km/hを想定してホイールを回転させ、ヨー角±20°の範囲で空気抵抗を測定。送風時と無風時の差分を用いて、新旧モデルの性能を比較しています。
3. タイヤの転がり抵抗 :
タイヤ1本あたり42kgの荷重をかけ時速40km/hでテスト実施。総重量84kgのシステム(=バイク+ライダー+ウェア等)を想定し、タイヤの転がり抵抗を測定しました。
新世代 Propel Advanced SL は3つの抵抗測定すべてで大幅な進化を証明しました。
ワットセーブ | 完成車状態での比較
単位: W (ワット)
| 評価項目 | 旧世代 PROPEL ADVANCED SL | 新世代 PROPEL ADVANCED SL |
|---|---|---|
| リニア空気抵抗 (ヨー角 ±20º) | 234.9 | 222.48 |
| ホイールの回転抵抗 (前後合計) | 5.46 | 5.04 |
| タイヤの転がり抵抗 (前後合計) | 27.4 | 21.8 |
| 合計 | 267.76 | 249.32 |
新世代 Propel Advanced SL は、システム全体の抵抗を267.76W から 249.32W へと大幅に低減し、明確な性能向上を達成。より高い効率でライダーからの入力をスピードへと変換することが可能となりました。
| コンポーネント | PROPEL ADVANCED SL (旧) | PROPEL ADVANCED SL (新) | PROPEL ADVANCED PRO (新) | PROPEL ADVANCED (新) |
|---|---|---|---|---|
| フレーム | 845 | 800 | 863 | 863 |
| フォーク | 360 | 360 | 360 | 410 |
| シートポスト / ISPヘッド | 109 | 111.3 | 173.6 | 173.6 |
| FD台座 | 15.1 | 14.9 | 14.9 | 14.9 |
| RDハンガー | 13.3 | 25.3 | 25.3 | 25.3 |
| プレッシャーアンカー | 41.4 | 40.1 | 40.1 | 40.1 |
| トップキャップ | 8 | 8.2 | 8.2 | 8.2 |
| コニカルスペーサー | 8.9 | 6.3 | 6.3 | 6.3 |
| スペーサー | 26.4 | 23.6 | 23.6 | 23.6 |
| ステムスペーサー | 6.2 | 3.6 | 3.6 | 3.6 |
| ベアリング / コンプレッションリング | 49.82 | 49.8 | 49.8 | 49.8 |
| 合計 | 1483.1 | 1443.15 (-39.9 g) | 1568.5 (+85.4 g) | 1618.5 (+135.4 g) |
| コンポーネント | PROPEL ADVANCED SL (旧) | PROPEL ADVANCED SL (新) | PROPEL ADVANCED PRO (新) | PROPEL ADVANCED (新) |
|---|---|---|---|---|
| スルーアクスル | 97 | 98.5 | 98.5 | 98.5 |
| コックピット | 360 | 283 | 283 | 535 |
| ホイール | 1350 | 1250 | 1380 | 1690 |
| タイヤ | 580 | 440 | 440 | 626 |
| 合計 | 3870.1 | 3514.6 (-355.5 g) | 3770 (-100.1 g) | 4568 (+697.9 g) |
新世代Propel Advanced SLは、フレーム設計の刷新、インテグレーテッドシートポスト (ISP)の採用 、各コンポーネントの最適化によって軽量化を追求。旧世代Advanced SLと比較して、フレームセットの状態で39.9g、フレームセット+コックピット・ホイール・タイヤ・スルーアクスルの状態では355.5gもの軽量化を達成しています。また、新世代Advanced Proも大幅な軽量化を達成しており、旧世代Advanced SLよりも100.1g軽量になっています。
ねじり剛性の測定:
フレームのリアドロップアウトを固定し、フォークに横方向の力を加えています。このねじり剛性が高いほど、コーナリング性能が向上し、ライダーの入力に対する反応性も高まります。
ペダリング剛性の測定:
リアドロップアウトおよびダミーフォークを固定し、フレームを10°傾けた状態で、クランクアームのペダル取り付け部に垂直方向の力を加えます。このペダリング剛性が高いほど、パワー伝達効率が高く、ライダーはより少ないパワーで、高いスピード域に達し、それを維持できることを意味します。
旧世代 vs. 新世代 PROPEL ADVANCED SL
| 評価項目 | PROPEL ADVANCED SL (旧) | PROPEL ADVANCED SL (新) | 改善幅 |
|---|---|---|---|
| フレームペダリング剛性 (N/mm) | 82 | 84 | +2.4% |
| フレームねじり剛性 (N/°) | 120 | 124 | +3.3% |
| フォーク剛性 (N/mm) | 58 | 60 | +3.4% |
剛性テストの結果、新世代 Propel Advanced SLのフレームセットは旧世代との比較で、ねじり剛性が3.4%、ペダリング剛性が2.4%向上していることが確認されました。
新世代Propel Advanced SL vs. Advanced Pro vs. Advanced
| 評価項目 | PROPEL ADVANCED SL | PROPEL ADVANCED PRO | PROPEL ADVANCED |
|---|---|---|---|
| フレームペダリング剛性 (N/mm) | 84 | 77 (-11%) | 74 (-15%) |
| フレームねじり剛性 (N/°) | 124 | 110 (-11.9%) | 108 (-13.7%) |
| フォーク剛性 (N/mm) | 60 | 60 (0%) | 56 (-6.8%) |
Advaced SLはプロユースたる圧倒的な高剛性とパワー伝達効率を示した一方で、Advanced Pro及びAdvancedは性能差を最小限に留めながら手に取りやすい価格を実現しています。
フレームやフォークのみを対象としたオーソドックスな剛性テストに加えて、新世代 Propel の開発ではホイールとコックピットを装着した状態の、バイク全体を1つの完成されたシステムとして捉え、システム剛性として評価しました。この手法では、ペダルからドライブトレインを経て後輪へ、ハンドルバーからフレームセットを経て前輪へ至るまでのシステム全体の剛性を検証します。そうすることで、テスト結果が実走行におけるライディングパフォーマンスを正確に反映するよう設計されています。
| 評価項目 | PROPEL ADVANCED SL (旧) | PROPEL ADVANCED SL (新) | PROPEL ADVANCED PRO (新) | PROPEL ADVANCED (新) |
|---|---|---|---|---|
| フレームセット駆動剛性 (N/mm) (PEDALING + FORK) | 140 | 144 (+2.9%) | 137 (-2.1%) | 133 (-5%) |
| システムペダリング剛性 (N/mm) | 47 | 49 (+4.3%) | 47 (+0%) | 44 (-6.4%) |
| システムコントロール剛性 (N/mm) | 8 | 8.3 (+3.8%) | 7.9 (-1.3%) | 7.6 (-5%) |
このテストと数値化によって明らかになった新世代Propel Advanced SLの優れたシステム効率は、ライダーが全速力の時に卓越した反応性とコントロール性を享受できることを意味します。
旧世代Propel Advanced SL vs. 新世代Propelシリーズ
| 評価項目 | PROPEL ADVANCED SL (旧) | PROPEL ADVANCED SL (新) | PROPEL ADVANCED PRO (新) | PROPEL ADVANCED (新) |
|---|---|---|---|---|
| フレームセット剛性/重量比 | 94 | 99.8 (+5.7%) | 87.3 (-7.5%) | 82.7 (-12.4%) |
| システムペダリング剛性/重量比 | 12.1 | 13.9 (+14.8%) | 12.5 (+2.7%) | 9.6 (-20.7%) |
| システムコントロール剛性/重量比 | 2.1 | 2.4 (+14.2%) | 2.1 (+1.4%) | 1.7 (-19.5%) |
このテスト結果より、新世代Propel Advanced SLは、フレームセットとしても、フレームセットにホイール/コックピットを装着したシステムとしても、旧世代から大幅に効率が改善したことが示されました。つまりはライダーからの入力をさらに効率よく推進力へと変換することが可能になっています。